仕事の出来るヤツⅢ「葬式上手なヤツ」
シリーズでお届けしています「仕事の出来るヤツ」、今日は第2弾「葬式上手なヤツ」を書いてみたいと思います。
「仕事のできるスタッフ」を自分の企業・店舗に育てて、組織力アップ、営業力アップを図っていただければ・・・との思いを込めて、今日も考えてまいりましょう。
「葬式」という非日常的な場面で、頼りになるスタッフ・・・・これは何を任せても頼りになるスタッフと言っていいと思います。なぜなら、「葬式」は故人の学生時代の友人や勤め先の人達、親戚など、ひとつの会社やグループといった共通点を持った人間だけが集まる場ではないからです。
葬式の場で初めて出会って、二度と会うことのない人達も「故人」とのかかわりで参集します。
そういった場では、各人の価値観や今までの経験で、その「葬式」の仕切り方にいろいろな感想を持つものです。
「葬式」を仕切ることになったら、「故人」の喜ぶような、また、「故人」の遺族が恥ずかしくないようなきちんとした心配りが必要です。
結論から先に言ってしまいますが、「宴会」同様に、人を満足させる「心配り」が重要であり、それができるためには、一般常識、ビジネスマナーなども必要ですから、「葬式」という特別な場面で、部下・後輩を教育指導することは、仕事の繋がる大事な研鑽の場だと言って言いと思います。
それでは、「葬式」の時の「心配り」のポイントについて、箇条書きにしてまとめてみましょう。ここで言う「葬式」は、「喪主」の立場で「葬式」を出す時というより、親しい仲間の家で不幸があった時の「お手伝い」を念頭においておりますが、ご自分が「喪主」という立場になられた場合も同様なことがポイントになってきますから応用してお考えになっても結構です。
1.まず、お手伝いの人員の業務の整理と分担
先に述べましたとおり、「故人」の顔が広かった場合は、多方面の関係者がお手伝いに集まってくる場合があります。そうでない場合も、誰かがリーダーシップを取って、業務を洗い出しお手伝いのメンバーで分担しなくてはなりません。あまり、でしゃばっても行けませんが、「誰かがやるだろう」と考えて誰もやらないと「喪主」始め「故人の遺族」は安心して、葬儀が進められません。
受付・会計・案内、その他、通常考えられる葬式の時の役割を葬式の規模や会場などを勘案して洗い出し、必要人員を配置し、その人が責任を持ってその仕事をしてくれるように「心配り」が必要です。
2.受付
会場の受付は通常、芳名帳に参列者の名前や住所を書いていただくように促し、一方で「香典」や「花代」を受け取ります。この時、後から香典返しなどの返礼をする遺族が分かりやすいように、芳名帳を関係先毎に分けたりすることも必要ですが、一方で記帳をする人があまり長時間待たないように、臨機応変に関係先毎に作った受付場所の変更といった判断も必要です。この臨機応変な変更によって、せっかく関係先毎にしようとした芳名帳がその通りにならなくなる場合も少なくないのですが、優先すべき事項が何なのか、後々のご遺族の利便性なのか、その時の会葬者の待機時間の縮小によるスムーズな受付なのか、受付の担当者は、瞬時に判断して、会葬者への的確な応対が迫られます。
3.会計
受付にて受け取った「香典」や「花代」は、あくまで遺族に代わって預かっているだけですが、遺族にとって、通夜式の日にいくら、告別式の日にいくらというお金の集まり具合はひとつの関心事ですし、誰がいくら持ってきてくれたかといったリストが、数時間後に出来上がっていることは、大変ありがたいことです。
だから、会計担当者は、「香典袋」の現金を確かめ、それを持ってきた方のご住所やお名前などともに、別紙に記帳していきます。こうして集まった現金が、帳簿上のあるべき金額と、現金を集計したものとが違っていることのないように、きちんと整理する必要があります。
それから、集まった現金をどういうタイミングで誰に渡すのかもポイントになります。喪主などの遺族は、それを受け取る心のゆとりがない場合もありますから、しかるべき葬儀の責任者に渡さなければなりませんが、万が一の間違いがおきないように、適当な人物は誰なのか、しっかり考えて対処する必要があります。
4.案内
葬儀の会場が分かりにくいところの場合、もより駅から、案内の人間が案内看板などを手に持ち、会葬者の案内に立つ場合が多いかと思います。何箇所に立てば、会葬者が迷わずに葬儀会場に迎えるのかを考え、適切な人員配置を行います。
この役割は、葬儀のお手伝いに集まった人達の中では比較的若い人に任される場合が多いかと思います。受付や会計に比べて対人接待が少ない仕事ですが、任された場合はしっかりと勤まるようにしなくてはなりませんし、若い部下や後輩には、この役割を与えられたら、
しっかりと責任を果たせるように教育しておきたいですね。
案内の人は、愛想よくニコニコとお迎えするものではありませんが、つまらなそうにボヤッと立っているような人では、「故人」並びに「ご遺族」のためになりません。会葬者に声を掛けられることも少なくない役割ですから、数時間のご案内がきちんとできるように最低のビジネスマナーが備わっているように教育したいですね。
5.お荷物、コートなどのお預かり
冬の葬儀などでは、会葬者のコートやバッグが焼香の時の邪魔で、預かってあげる必要がありますが、あまり気安く預かって、渡し間違いがあったり、紛失したりなどということがあってはいけません。合札制で預かるとか、貴重品は入っていないかなどの細かな気配りで、事故がないようにしたいものです。その意味で、この役割も軽いものではありませんから、受け持った人は責任を持って、現場からはなれないようにしなくてはなりません。また、この役割を誰かにお願いする場合は、注意事項を打ち合わせて、お願いをする必要があります。
6.お清め
最後にお清めですが、会葬者に立ち寄っていただくようにご案内することは、喪主の気配りの代行ですから、あまり強引にならない程度にお勧めする必要があります。
しかしながら、多くの場合、葬儀後に葬儀会場から喪主に対し、飲食の代金が清算され、請求されますから、お清めの会場にご案内した後のお会いお相手は、適当な範囲で、上手にお引取りいただける程度の接待で留めておくくらいがよろしいかと思います。
まして、一般会葬者がお帰りになったと、「お手伝いの皆さんもどうぞ・・・・」となった時には、お断りはしないまでも、適当なところで引き上げるようにしたいものです。
冠婚葬祭のことを「マツリゴト」と言います。
漢字にすると「政」です。
これを古来、きちんと邑(部落)を仕切れる人が、人の上に立ち、酋長してその邑を治めたものとだと思います。
企業や店舗などの複数の人間が組織する集まりが、組織力を高めるには、この「マツリゴト」を仕切れる人を育てることが必要ですね。
経営者の皆さんは、是非、部下の皆さんに「葬式」のお手伝いの場を数多く経験させ、仕切りのできる人に育てましょう。
今日のブログもブログとしてはやや長めになってしまいました。
このあたりでやめておきましょう。
次回は、第三回「自己実現」について、また、お読みいただければ幸いです。

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